エアーフィルター

 
エアフィルターが目詰まりを起こすと,エンジンの出力低下を招く

 

エンジンを燃焼させるには大量の空気が必要です。
しかし空気中にはエンジンに有害なダスト(アルミナ,カーボン,砂等)が含まれており,これらがエンジンに吸入されるとキャプレタのジェット類を目詰まりさせ,エンジン不調を起こしたりシリンダやピストンを傷める他,オイルに混入してエンジン各部の摩耗を早めてしまいます。

 これを防止するためにエアフィルターが使用されています。
エアフィルターはエンジンの空気吸込口に取付けられているエアクリーナー内に収納されており,空気中の有害成分を除去し,清浄な空気をエンジンに送り込む役割をしています。


 

 
 劣化のメカニズム



エアフィルターは空気中のダストをキャッチしているので,一般的に走行距離が増えるにしたがってフィルターの目詰まりは進みます。
しかし,目詰まりの仕方は道路状況や使用環境によっても大きく異なってきます。

 例えば,未舗装路や渋滞走行などフィルターにとって厳しい使用の多いクルマほど目詰まりは早く進行する事になります。

 定期交換基準もこのことを加味して定められています。

 

 メンテナンスを怠ると・・・・

エアフィルターが目詰まりを起こすと燃焼に必要な空気が充分に供給されず,エンジンの出力低下を招き,加速不良や燃費の悪化が起こります。

 また,ディーゼル車では加速時黒煙の排出が多くなり,ひどい目詰まり状態になると,エア・ホースがつぶれエンジンが破損する恐れもあります。

 日常のメンテナンス情報


エアフィルターには定期的に清掃を行う「乾式」と,寿命までメンテナンスフリーの「ビスカス式」(湿式)がある。

 ビスカス式は日産全車と富士重工の一部車種に使用され,他のカーメーカーは乾式を使用しております。

 乾式タイプは使用状況に応じた清掃が必要で,通常使用の場合1年に1回,厳しい使い方の場合は整備工場等と相談して適宜清掃し,寿命がきたら交換しましょう。
なお,ビスカス式は清掃するとフィルター効果が低下するので絶対に清掃せず,規定の走行距離毎に交換してください。
もし汚れがひどい時には整備工場等で必要に応じた交換をする事。


 点検と交換


〈定期点検基準〉

◆1年点検(自家用乗用車)

 ※エアフィルターの状態

◆2年点検(自家用乗用車)

 ※エアフィルターの状態

 ※は走行距離項目/検査日または前回点検から走行距離が

5000km以下の場合1回に限り省略可。

く定期交換基準〉

 一般的なエアフィルターの交換時期は別表の通りだが,詳しくはメンテナンスノート参照。

エアフィルターの定期交換基準(自家用乗用車)

種類

清掃時間

通常使用

シビアコンデション

乾式

1年

5万km毎

2万5000km毎

ビスカス

ガソリン

6万km毎

3万km毎

ディーゼル

4万km毎

2万km毎


 

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